経営か、デザインか

日記が書けません。忘れているわけではないのですが、この1週間ほどまったく時間がとれませんでした。とにかく毎日、朝から晩までデザインしています。クライアントは、航空会社、美術館、大学、市役所、孤児院を支援するNPO。こうして並べてみると、ずいぶん真面目な仕事をしていますね。

3KGは2001年にグラフィックデザイナーが3人集まってスタートしました。それが第一期。2007年にD&DEPARTMENT HOKKAIDO をオープンし小売部門が加わったのが第二期。そして、2016年、おそらく僕たちは第三期に突入しています。何が変わったのかと言うと、デザイン部門と小売部門が融合し始めているのではないか、という気がします、たぶん。

スタッフの特性も変わります。第一期は全員がグラフィックデザイナーでした。第二期はグラフィックデザイナーと販売員。第三期は販売ができるデザイナーや、デザインができる販売員でしょうか。まだうまく言い表す言葉が見つからないし、そんな言葉はないのかもしれません。ビジネス語では「デザイン思考の人」というのかもしれません。デザインを装飾と考えずに、仕組みづくりとかんがえられる人や、販売はデザインだと考えられる人、でしょうか。

振り返ってみると、経営など何も考えていなかった第一期は、経営的に安定していました。経営者としての自覚が出て、きちんと考えるようになってから、つまり第二期はどうも調子が悪い。というわけで、第三期、僕はもう会社を経営することはすっかり諦めました。それよりも、デザイナーとして、自分の目を、感覚を、腕を信じてやってみます。

Shin Sasaki

デザイナー、D&DEPARTMENT HOKKAIDO のオーナー、一児の父。お酒は飲めません。学生時代にミニシアターで映写技師として働いていたので8mm、16mm、35mmの映写ができるのですが、その技術を活かす機会は20年で1度だけ。