gan (囲まれた) + eden (エデン=天国のような場所) → garden (庭)

2017年2月9日→2017年2月24日

すっかりご無沙汰してしまいました、「庭ビルプロジェクト」のその始まりの話。これまでの3回は、個人的にロバやらひつじやらウサギやらにこころを引っ張られてしましましたが、2月に入りいよいよ具体的に動き始めたその模様をお届けします。

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ドイツ楽しんでますかー。ろばのこが来たらと想像して、キムちゃんと久しぶりに国際こども図書館に来ましたが、いやーいいですねー。つむぎのために作りたい。

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図書館の資料室(?)に、アジアとか東ヨーロッパのペーパーバックがやたらあって面白いですよー。ドイツそろそろ終盤です。絵本の選書が確かな国際こども図書館、僕も好きです。

S

資料室、最高ですね。僕が絵本に対してリアリティがあるからですかね、前に来た時より感動しました。国際こども図書館、本当に選書のセンスいいですね。

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帰ってきました。来週の会議で社員と実務面で無理がないかを確認&共有して、決めます。ので、しばし……。よろしくお願いします。

S

おかえりなさい。妻も今朝タイから帰ってきました。キムちゃんと、国際こども図書館やクレヨンハウスをめぐりながら、やっぱり一緒にやりたいなぁと話してました。クレヨンハウスより良い場所つくりたいですよねー。

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しるれはむにだ。荷物用エレベーターの縦横高さざっくりでいいので教えてください。キロ数は300kgと記憶しております。

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単位確認 。幅が1000mm 高さ1250mm 奥行き1050mm ですか?

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そうです。失礼。mm だと何も入らないですね 笑

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こんな感じです。比較対象がなくて、サイズ感がつかみづらいかもしれませんが

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ありがとうございます。前向きに決まりました。相談しに行きます。エレベーターつけられないか?と大胆な提案がありました。人も乗れるやつ。

S

やった!! エレベーター大胆ですね。動力はありますから、やれないことはないかも。

T

おはよーございます。現実的のどのようなことが起こり得るかも含めて、場所の使い方やスケジュール感などをお伝え&相談しに行きたいです。会社と店舗の想定したら、面積的にはちょっと足りないかも。カメラ屋さん同じフロアは難しいことが判明。およその必要事項はちょいとまとめて、メールで伝えるようにします。

S

おはよーございます。はい。具体的に詰めていきましょう! カメラ屋さんは移動ですかね。それは想定してました。思っていたより移転の時期を早めに決めたくなるかもしれません。6月以降のギャラリーでのイベント開催の問い合わせが来ているのですが、その頃このビルはどうなっているのかなぁ、と自分でも今ひとつ描けません。それから、飲食の問い合わせもきはじめているので、それについても話したいです。

T

そうですよね~。こちらも、同時進行の動線が絡み合ってこまっています。迷惑かけないように、これからはどんどん決めていきすよ。

S

そうですよね、きっと。僕たちは受け入れる側なので、安心して入っていただけるように整えます!

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ありがとうございます。

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ビルに名前をつけるといいんじゃないかと思っています。考えてみてください。D&DEPARTMENT にろばのこが入るという話でもないなぁと。みんなで1つのビルを運営するイメージ。

T

では、頭の片隅で考えてみます。西17丁目ビルとか場所を示す(ある意味無機質な)のではなくて、かといって想い入れや思想が強く出るような(意味を込めすぎ)のものでもなく、ある程度キャッチーでバランスの良い名前路線で考えてみます。

S

はい。まさにそのあたりの名称です。「◯◯◯に行く」と言えるといいのかな、と。

T

うさぎビル。コアなおざけんファンいるからね。トリックスターでいろんな話にも出て来るし、役割も様々なうさぎさん。ちょっと可愛すぎるか。あとはそのイメージのつながりで、色の名前もいいかな。灰色ビル、とか。

S

うさぎビル! いいですねー。でも、おざけんの色強すぎるかなぁ。灰色ビルとか、そのあたりいいですね。

T

どれくらいの人が気がつくかも気になるところですが、灰色ビルの灰色はミヒャエルエンデの「モモ」の方が認知度が高いかも。時間泥棒の色ですが、灰色はなかなかいいかもしれません。とりあえず、個人的なアイディアの原始系ということで。

S

灰色ビル(仮称)として進めます。楽しくなってきた。

「庭ビル」、はじめは「灰色ビル」だったんですね。「灰色ビル」もモダンでカッコイイですが、「庭ビル」はなんだが桃源郷感というか、都会のなかのユートピア的な雰囲気ががただよいます。名前ひとつで、こんなにも印象がガラりと変わるものだなーと。英語の庭(garden)の語源も、エデン(eden)を囲む(gan)からきてるそうですし。

名前といえば、本や映画のタイトルも、原題と邦題で違和感を覚えることもあれば、秀逸さに膝を打つこともありますよね。わたしはオードリー・ヘプバーンの映画『おしゃれ泥棒(原題:How to Steal a Million)』とか、すごくかわいくていいなーとか思うのですが、きっとほかにも秀逸なタイトルがたくさんあるはず!と、わたしのなかでの映画のことならなんでも相談室の「キノ・イグルー」の有坂さんに、好きな邦題タイトル教えてくださいメールを送ってみました。すると、送られてきたのがこの3本。どんな映画かも要チェックですよ!

『春にして君を想う』
アイスランド語原題:Börn náttúrunnar
英題:Children of Nature

『きっと、うまくいく』
原題:3 Idiots

『たかが世界の終わり』
フランス語原題:Juste la fin du monde
英題:It’s Only the End of World

ご存知の方も多いと思いますが「キノ・イグルー」は小さなカフェから、広大な屋外会場まで、全国各地のあちこちで映画の上映を行う移動映画館。そしてこの「キノ・イグルー」という名前の由来もなかなドラマチックなのではありますが、これはまたいつか庭ビルの屋上で、キノイグルーの映画会を開催した際にご本人から語っていただくことにしましょう。

0話
niiiwaのはじまり

1話
羊を食べて、ロバを誘う

2話
うさぎとやぎの合間に

3話
gan (囲まれた)+eden (エデン=天国のような場所)=gaeden (庭)

Mikiko Taguchi

フリーランスの編集&ライター。niiiwaにも度々登場するタイ・チェンマイの、ホシハナヴィレッジのレシピブック『ホシハナヴィレッジのおいしいタイ料理 』(主婦の友社)を担当。近頃はスプラウト栽培がプチブーム。いつかアヒルのいる庭で、キュウリとトウモロコシを育ててみたい。