かんがえる子ども

発行されてからずっと気になり読みたいと思っていた1冊。ようやく読むことができました。皆さんは最近「考えること」少なくなってませんか?考えることを誰かに託してしまっていないですか?例えば天気予報でお姉さんが「今日は朝夕が冷えるので上着を1枚持って出かけましょう。」って言っているのをよく聞きますよね?でも上着は自分の判断で持って行くかどうか決めるから言わなくてもいいんじゃない?とか。私が今食べているヨーグルトのパックにも「フタを開けるとき、ヨーグルトがとび出ることがありますのでお気をつけください」と記載されていたり。分からないことがあればケータイですぐに調べる。なんてことが当たり前になり、確かに便利だし、いいところもあります。でもこうなんじゃない?こうだったりして。と考える機会は減ったように思います。自分の考えは正解じゃないかもしれないけれど、一度考えることは無駄ではなく知識を溜め込むことにも必要なのではないかとこの本を読んで考えさせられました。
この本の作者は「ふしぎなえ」「さかさま」「もりのえほん」「はじめてであう すうがくの絵本」でしられる絵本作家の安野光雅さん。安野さんの絵本を書き始めたきっかけはとても運命的!美術の先生をしていた安野さん。教えていた生徒の親御さんが福音館書店の松居直さんだったのだそう。そこで松居さんから絵本を書いてみないかと声をかけられたのだそう。
かんがえる子ども』は安野さんの目線で「考えることの大切さ」「勉強の本質」そして「考えるためのヒント」が書かれているエッセイです。安野さんのように行動力があり、生きていく上での楽しみ方を知っていて、しっかり考える大人になりたい。そんな風に思いました。

最後に……
本の中に考える問題が4問出題されています。私は最後の1問がなかなか解けず、1週間かかってようやく解けました。答えがわかった方!喜びを共有しましょう!

かんがえる子ども
安野光雅
福音館書店/¥1,080(税込)/2018.6初版

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安野光雅
1926年、島根県津和野町に生まれる。1949年、美術教員として上京。公立小学校と私立小学校に約10年間勤務。教員のかたわら、本の装丁などをてがける。1968年、初めての絵本『ふしぎなえ』を出版(「こどものとも144号、1968年3月号」)。ケイト・グリーナウェイ賞特別賞、最も美しい50冊の本賞、BIB金のりんご賞、国際アンデルセン賞、紫綬褒章、菊池寛賞、文化功労者など国内外の数多くの賞を受賞。津和野町に「安野光雅美術館」、京丹後市に「森の中の家 安野光雅館」がある。

Towa Fujita

庭ビル2階のろばのこ店長。ろばのこにあるおもちゃで遊び、絵本を読んでもらって育ちました。今も児童書をずんずん読んでいます。一緒に絵本、児童書を楽しんでくださる方募集してます。