庭ビルについて詳しく話してみます

庭ビルについて少し詳しく話してみます。D&DEPARTMENT HOKKAIDO を2007年にオープンして以来、毎日一緒に働いてきた pippin がビルからいなくなることが決まり、さて、次はどんなカフェがいいだろうと考え始めたものの、なかなかイメージがわいてきません。pippin とは9年間一緒でしたからまあ無理もありません。そこで、カフェやレストランにこだわらず、僕たちはいったいどんな人たちと一緒に働きたいんだろう、と考えてみることにしました。そうして思いついたのがろばのこ。 店で中古絵本を販売し、子どもコーナーを設けたあたりから、僕たちの変化は始まっていたのかもしれません。今の北海道店の店長のキムさんがこども好きだったことも、僕の考え方に影響している気がします。そして、偶然にもろばのこはちょうど移転先を探していました。

移転について具体的に話を進める中で、ろばのこが D&DEPARTMENT HOKKAIDO の中に入るのではなく、ろばのこと D&DEPARTMENT と 3KG が一緒になってひとつのビルを運営すると考える方がしっくりくる気がしてきました。そう考え始めると、ビルに名前が欲しくなってきます。建物を目指して来て欲しいと思ったのです。「いや、D&DEPARTMENT がビル名なんじゃないの? だってデパートメント(百貨店)でしょう」という声が聞こえてきます。そうかもしれません。もちろんそれは考えました。でも、結局ビルに新たに名前をつけることに決めました。どうしてなのかについては長くなりそうなのでまたあらためて。

名前をつけることを決めたものの、そう簡単によい名前は思いつきません。とりあえず「灰色ビル」と呼ぶことにして、各フロアの使い方を話し合い、1階が D&DEPARTMENT とマッキナフォト 、2階がろばのことギャラリー、3階が 3KG という形で整理されてきました。そこで、ろばのこの藤田さんとの打ち合わせの席で、このビルに入居して以来ずっと気になっていた屋上について話してみました。実は、10年前にこのビルを選んだ決め手のひとつは、自由に使える自分たちの屋上があることでした。D&DEPARTMENT HOKKAIDO の物件を探しているときに、大阪店を視察して、屋上を見せてもらったことが大きく影響しています。大阪店の屋上でナガオカケンメイさんといろいろ話したことを思い出します。

屋上が決め手で物件を決めたものの、目の前の仕事に追われ、結局10年間屋上は手つかずでほったらかし。喫煙所として使われ、階段の踊り場は倉庫になっていました。うらぶれた気配というのは伝わるんですね、女性スタッフは誰も近づきませんでした。埃臭くタバコ臭い通路を抜けて屋上へ上がるのは喫煙者だけ。今回、ろばのこを招き入れるにあたりビル全体を見直して、屋上に庭をつくることにしました。そして「灰色ビル」改め「庭ビル」と名付けました。今まで脇役どころか忘れ去られていた屋上を、突然主役に抜擢したわけですから大騒ぎ。さて、どうなるでしょう。お楽しみに。

 

Shin Sasaki

デザイナー、D&DEPARTMENT HOKKAIDO のオーナー、一児の父。お酒は飲めません。学生時代にミニシアターで映写技師として働いていたので8mm、16mm、35mmの映写ができるのですが、その技術を活かす機会は20年で1度だけ。

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