「くやしくて くやしくて、おいおいなきだしました。」狸にだまされたじいさまのせりふ。
昔話やグリム童話が「残酷だ」とか「非情」だとか、耳にすることがよくある。
「いやいや、毎日流れてくるニュースを見ているかい?!」
現実の方が昔話よりもずーっと恐ろしい。そういう風に思ってない大人が増えているなら、そっちの方が怖いんだ。人間の方がおばけや物の怪なんかよりも、ずーと恐ろしい。
昔話やグリム童話は、そういうことをきちんと描いている。しかも、子どもがわかるように。大人になると、それがわからなくなってしまうのか?気をつけよう。
かちかちやま
小澤俊夫 再話、赤羽末吉 絵
福音館書店